2012年08月28日

【オヤジの辛口クルマ批評by両国モーターズ】その気にさせる大人のオモチャ『TOYOTA 86 G』(6MT)

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 若者のクルマ離れが激しいという。しかし、ここに登場するオヤジ世代は無類のクルマ好きだ。フェラーリからカブまでと守備範囲の広い4輪と2輪のカスタムショップ「両国ホンダモーター」(http://www.ryougoku-honda.com/)のオーナー兼チーフメカニックの小野田氏と、クルマいじりがライフワークになってしまった元レーシングドライバーMr.Ken Callaway。この2人がクルマのハードウェアと操縦性の両面から本音で語るために結成されたのが、両国モーターズである。結成のきっかけを作ったのはクルマ好きなフォトグラファー小平尚典氏で撮影を担当している。3人が好きなクルマはスポーツカー。もっと単純に言えば速いクルマだ。原稿を書いている私、ゴン川野もスーパーカー世代で速いクルマが大好きなのだが、バイクの方が命を削って走る分だけクルマより安くて速いので未だに2輪専門。両国モーターズが初めてレポートするクルマに選んだのは『TOYOTA 86』である。その理由はもちろん86が国産では久々に登場したスポーツカーだから。トヨタが若者のクルマ離れにストップをかけるために企画、スバルがエンジニアリングを担当、水平対向エンジンを搭載した現代の86が生まれたのだ。カタログも豪華版で「1mmでも低いスポーツカーをつくれ」とかカッコイイことが書いてある。もちろん見た目もバリバリのスポーツカー。低い車高に長いフロントノーズ。2シーターにしか見えないリアビュー。これは期待できそうだ!
●謎のスペースを発見!
 86はヒップポイント400mmとトヨタ車で最も低いドライビングポジションを実現している。低重心はスポーツカーの基本。重心が低ければ安定感が高まり、シートに座ったときにスポーツカー気分に浸れる。これを実現するために選ばれたのが水平対向4気筒直噴DOHCエンジンなのだ。ピストンとシリンダーが水平方向にあるためエンジンの高さを抑えられ、それによって低重心のクルマを作ることが出来る。確かに座ってみるとシート高はかなり低めである。しかし、小野田さんの意見はちょっと違う。
「このエンジンはもっと低くマウントできるはずだね。さらに運転席とエンジンまでの距離にも余裕がある。あと下に潜ってみたんだけど、エキパイ(排気管)のヨコにもスペースがあるんだよね。これらのことを総合すると86にはツインターボが装着できるような設計になっていると思う」
 しかし、このエンジンはNA(自然吸気)がウリでリニアに上がるパワーと繊細なアクセルワークに機敏に反応するレスポンスが…
「そんなこと言ってもねえ〜 みんな乗っているともっとパワーが欲しくなるんだよね。その時期を見計らってツインターボバージョンを投入する。まあ、間違いないね。それから、フロントのサスの上にも空間がある。ここにはアクティブサスが入ると思うね。ワンメイクレース用かな、レースやるんだよねえ」
「GAZOO Racing 86 Race」というナンバー付き車両が参加できるワンメイクレースを2013年開催予定で、86レース専用車両がトヨタテクノクラフトから来年発売予定。さすが小野田さん、読みが深い。それから、HKSがスーパーチャージャーとボルトンターボキットの商品開発をおこなっているとのことだ。
ここのすき間にツインターボが装着されると小野田さんは推測する。確かに前の方に比べて、こっちはスカスカした感じが。
左がエキパイで右側に、もう1本分ぐらいのスペースが空いている。これもターボ化のために空いているという。

ショックアブソーバーの上の部分も空間があり、ボンネットとのクリアランスも大きくとられている。
●実質2シーターのスパルタン

 早速Kenがステアリングを握った。カメラの小平尚典氏がパッセンジャーシートに座って、シートを下げるとリアシートに足を入れるすき間はない! これ絶対に4シーターじゃないよねKen。2プラス2だよね。
「スポーツカーだから2シーターでいいんだよ。基本は1人で乗るんだから。でも日本だと2シーターより、4シーターの方が売れるから、こんな中途半端な感じになっちゃうんだね〜」
 ということで、86は彼女か夫婦で楽しむクルマ。それ以上、乗ろうとする場合は実際に試してみないと、かなり厳しいドライブになる。私が身をもって知ったので間違いない。
●RCはエアコンなしだが、199万円。Gの6MTは241万円のハイコスパ。
 今回、最初に借りようと思ったグレードはバンパー未塗装、さらに鉄ホーイルで、オプションでもエアコンが付けられないレーサーベース車両としか思えないRCグレードだ。しかし、RCの広報車両はないとのことで、その上のクラスのGの6MTを借用した。
「ゴンちゃん、エアコンのないクルマ借りちゃダメだよ〜 おじさんたち死んじゃうよ。あとRCは純正オプションのトルセンLSDが付かないじゃない。これも困るね。Gの6MTだとメーカーオプションで付けられるからいいよね。あ、この車両には付いてるんだLSD。アレ、アクセルの位置が高くてヒール&トゥがやりにくよ〜」
 せっかくなので6MTを借りたのだが、シフトフィールはどうなのだろう。
「これは凄くショートストロークで、カチカチとケージの通りにシフトできるね。右ハンドルのことを考えた配置になっているし、なかなかいいよ。ステアリングの操舵感、接地感もいい。重めのパワステもいいね、ステアリングのあそびも少なくてスポーツカーっぽい」
「トヨタ車最小径の365mm真円ステアリングホイールを採用しているだけのことはありますね。メーターパネルも260kmが真上にあってワイルドですね〜」
「いや、ワイルドっていうか見にくいよ! 一般道を走るとほとんど針が真下の方にあって、何キロ出ているかさっぱり分からない」

「いや〜 スポーツカーだからタコ(回転計)だけ見て運転すればいいんじゃないですか」
「サーキットなら、それでもいいけど、公道だとダメじゃん」
「実はGTクラス以上だとタコの右側にデジタル表示のスピードメーターが付いてます」
「そんなとこで差別化するなよ〜」

●手を加えることで至高のオリジナルを作る手順
 86はオーナーが手をかければ、かけただけ、化けていくクルマであるという。その言葉通りに「TRO」を始めとしたチューンナップショップからオリジナルパーツが発売されている。これらのパーツを駆使して、さらに機敏に走る86を作り上げるにはどんな手順を踏めばいいのだろうか。Kenにメニューを作ってもらった。
1.ショックアブソーバーを交換して足回りを固める
まず、ショックを固めのタイプに交換してブレーキングしてもフロントが沈み込まないようにしないとね。コーナーでのロールを抑えれば、クルマの挙動が安定してさらにタイムアップにつながるよ。ついでに車高も下げて、さらに低重心を追求。9cmまでは車検にとおるから、もっと下げられる。そのかわりファミレスのパーキングとか入らなくなっちゃうかもね。車高が変わるとクルマのアライメントが狂うので、再調整も忘れずに。
2.サスペンションに合ったタイヤを選ぼう
ショックを交換したら、次にそれに合うタイヤを選ばないとね。もちろんハイグリップでトラクションがかけやすいタイヤがいいね。アドバンのネオバななんかいいんじゃないかな。スポーツタイヤに近いグリップとショルダーの柔らかさで乗り心地も両立したいいタイヤだよ。
3.フロントストラットバーで剛性アップ
サスとタイヤが決まったら、次はシャーシの剛性アップだね。『フロントストラットタワーバー』を入れて剛性を上げればコーナーでのロールを抑えて、気持ちよく走れるよ。『メンバーブレースセット』まで入れちゃうとさらに剛性がアップしてサスが本来の仕事をしてくるようになる。
4.ROMチューンでお手軽パワーアップ
いまのクルマはキャブじゃなくてインジェクションだから、これを含めてエンジンの燃調を制御しているECUのマッピングをいじることで、簡単にパワーアップできるんだよね。部品交換の必要がなくて、気に入らなければすぐにノーマルに戻せるといいことだらけだけど、値段が高い。まあ基本料金15万円ぐらいからなあ〜 これで何十馬力もアップするなら我慢するしかないか…
このメニューに従って、コツコツ、カスタマイズしていくのがスポーツカーの楽しみのひとつ。買ってから長く楽しめるのだ。レース仕様のマシンではすでにオーバー500馬力のマシンが登場している。パワーアップだけでなく外装パーツの交換で軽量化という道もある。
■総合評価
Ken 60点 ドライバーの視点 
理由はスポーツ走行に重要なステアリング感覚がよかったから。路面の凸凹をステアリングに伝えない工夫がいいね。マイナス点は、非力、低回転でのピックアップの悪さ、中途半端な4シーター、乗用車的な乗り心地など。ノーマルでも楽しめて、カスタマイズすればさらに良くなるクルマだと思うよ。デザイン的にはスポーツカーを目指すなら、このカッコでいいのですか… オジサンから青年少女までもが、カッコいいと思えるデザインをしてみたら、あの『TOYOTA 2000GT』を世に出したメーカーなんだから!
小野田 45点 メカニックの視点
競技車両のベースとして考えるとよく出来ていると思います。コストの制約のある中で、よくできている部分が沢山あって、シフトフィールもいいですね。しかし、エンジンに気に入らない部分があります。Kenさんも指摘していましたが、4000rpmでのトルクの谷です。スポーツカーは狭い、うるさい、乗り心地が固いなどの我慢を強いられます、それに見合う気分の高揚するような加速感が必要なんです。それは遅い、速いということではなく、乗り手の精神をどれぐらい開放できるかがキモです。それがこの谷のせいでスポイルされるのが残念です。FISCOで足回りやマフラーをカスタマイズした車両にも乗りましたが、こんな谷はありませんでした。マフラーの交換で改善できる程度かもしれませんが、それなら最初から谷をなくすべきです。ATなら気にならないかもしれませんが、MTの場合は気になります。それから、デザインは前から見るとプリウスみたいでスポーツカーとしてのアピアランスがないですね。ポルシェやフェラーリがバックミラーに見えたら、相手が飛ばしてなくても思わず避けてしまう、そんなデザインがスポーツカーには必要だと思います。

ゴン川野 素人の視点
今回は初めてなので、このクルマが速いか遅いか、200馬力がどのぐらいパワーなのかさっぱり分かりません。気に入ったは6000回転を超えてからのキューンという排気音。それから乗り心地は悪くない。というか普通にいいと思う。それがKenには気に入らないのかもしれないが、同乗者的にはメリットに感じられる。あと6MTにカッコイイ! パドルシフトよりMTの方がレーシーに見える。カバーなしで金属製のシフトゲートが見えるともっといいとけど。みんなが言うように確かにアクセル全開で加速しても思ったより速くないが、それでもいいと思う。なぜなら、ほんとにスピードが出たら危険だが、気分的に速くて、実際そんなにスピードが出ていなければスポーツカー気分を味わえるから。オートバイも国産スーパースポーツはサーキットで全開にすれば誰でも簡単に300km出せるが、エンジンは静かで振動もないし気分的にはそんな速く感じない。それよりイタリアンで風も振動も音も凄くて、ようやく200km出た方が快感なのだ。その点から言えば86はワクワクするようなスポーツカーに仕上がっていると思う。
<製品情報>
TOYOTA 86(http://toyota.jp/86/
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バトン「アロンソのチームメイトになるつもりはない」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120809-00000006-rcg-moto

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posted by FerraristaMASSA at 00:02 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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